今記事では2022年度の一般財団法人女性労働協会による、くるみん助成金についてまとめました。
① くるみん助成金とは?
中小企業事業主が、助成を受ける年度において「中小企業子ども・子育て支援環境整備事業」を実施する際に、その実施に要する経費を対象に助成金が交付されます。
子ども・子育て支援を積極的に取り組む企業として次世代育成支援対策推進法に基づく「くるみん認定」「くるみんプラス認定」「プラチナくるみん認定」「プラチナくるみんプラス認定」の取得を要件と定め、大企業に比べ、認定数が少ないとされる中小企業に対しての支援になります。
中小企業子ども・子育て支援環境整備事業の目的
女性就業率の増加等に伴い保育需要が増大している中、社会全体で少子化対策に取り組むため、 「新子育て安心プラン」がとりまとめられました。プランでは、保育の受け皿整備や地域の子育て支援の活用などがすすめられています。
中小企業子ども・子育て支援環境整備事業では、従業員に対する育児休業等の取り組みを促進するなど、子ども・子育て支援に積極的に取り組んでいる事業主を支援することで、 企業における子ども・子育て支援環境整備を促進することにより、保育の受け皿確保と併せ、待機児童問題の解消を図るとともに、仕事と子育てとの両立に資することを目的としています。
② 対象となる事業主
1.くるみん認定・くるみんプラス認定企業
- 子ども・子育て支援法に規定する一般事業主(事業主拠出金を納付している)であること
- 前年度または当年度(助成申請期間末日まで)にくるみん認定・くるみんプラス認定を受けていること
- 当該くるみん認定・くるみんプラス認定に係る行動計画終了日の属する事業年度の末日が以下であること
※令和3年度認定取得⇒令和2年4月1日以降
※令和4年度認定取得⇒令和3年4月1日以降- 次世代支援対策推進法に規定する中小企業事業主(常時雇用する労働者数300人以下)であること
2.プラチナくるみん認定・プラチナくるみんプラス認定企業
- 子ども・子育て支援法に規定する一般事業主(事業主拠出金を納付している)であること
- 前年度の3月31日時点においてプラチナくるみん認定・プラチナくるみんプラス認定を受けていること
※プラチナくるみんプラス認定は、令和4年度は対象外です
- 次世代支援対策推進法に規定する中小企業事業主(常時雇用する労働者数300人以下)であること
③ 対象となる事業と経費
中小企業において、労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために必要な整備を行う事業。具体的には以下の取組となります。
1.対象となる事業
1. 労働者の育児休業等の取得を促進するための取り組み
2. 労働者の子育てを支援するための取り組み
3. 労働者の業務負担の軽減や所定外労働の削減などを図るための取り組み
4. その他労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために必要な取り組み
2.対象となる経費
- 使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できるもの
- 助成を受ける年度に実施し、完了報告期日までに支払いが完了する事業の経費
※令和4年度は、令和4年4月1日以降に実施し、令和5年2月28日までに支払いが完了する事業の経費
※但し、令和4年度にくるみん認定・くるみんプラス認定を取得した企業は、くるみん認定・くるみんプラス認定日以降に実施した事業の経費が対象となります。
- 根拠資料によって金額・支払等が確認できるもの
- 本助成事業以外の補助金等の支給を受けていない経費であること
※雇用保険法(昭和49年法律第116号)の規定に基づく雇用関係助成金を除く
【助成対象となる経費】
中小企業子ども・子育て支援環境整備事業を実施するために必要な以下の経費
◉ 職員給与 ◉ 各種手当 ◉ 社会保険料事業主負担金 ◉ 厚生費等(役員報酬を除く)◉ 諸謝金 ◉ 備品費(単価50万円以上の備品を除く) ◉ 消耗品費 ◉ 印刷製本費◉ 通信運搬費 ◉ 光熱水料 ◉ 借料及び損料 ◉ 会議費 ◉ 賃金 ◉ 雑役務費及び委託料
※消費税相当額を除く
④ 助成額
助成額:50万円を上限
※審査により助成額が確定します。
①くるみん認定・くるみんプラス認定企業: 1回の認定につき1回
※くるみん認定取得により既に本助成金を受けた後、そのくるみん認定と同一の行動計画によりくるみんプラス認定を取得した場合は、くるみんプラス認定取得により再度本助成金を受けることはできません。
②プラチナくるみん認定・プラチナくるみんプラス認定企業: 1年度毎に1回(期間中毎年度ごとに要申請)
※プラチナくるみんプラス認定は、令和4年度は対象外です
⑤ 申請受付期間
令和4年6月1日(水)~ 令和5年1月31日(火)
※予算の上限に達した場合は期間内でも終了することがあります。
⑥ 助成金申請の代行について
当社では、高いスキルを持つ社会保険労務士のご紹介などサポートします。また会社の事情に合わせた、さまざまな助成金の提案なども行うことができますので、助成金の申請に悩まれているご担当者様は申請のながれや申請料など、ぜひお問い合わせください。