今記事では2022年度のキャリアアップ助成金(賞与・退職金制度導入コース)についてまとめました。
有期契約労働者や無期契約労働者、パートタイム労働者などの非正規労働者に対して、賞与や退職金制度を導入した場合に受給することができる助成金です。
① 対象となる制度について
対象となる制度は以下の2種類となります。
(1)賞与
一般的に労働者の勤務成績に応じて定期又は臨時に支給される手当
(2)退職金
事業所を退職する労働者に対して、在職年数等に応じて支給される退職金を積み立てるための制度であって、積立金等を全額事業主が負担するものであること
※賞与及び退職金制度を同時に導入した場合、助成額が最大19.2万円加算
※賞与については6か月分相当として50,000円以上、退職金については月3,000円以上積立が必要
(3)令和4年4月1日以降 変更点の概要
諸手当等(賞与、退職金、家族手当、住宅手当、健康診断制度)の制度共通化への助成は廃止され、賞与または退職金の制度新設への助成へと変更されました。
② 対象となる労働者
① 賞与もしくは退職金制度またはその両方を新たに設けた日の前日から起算して3か月以上前の日から新設日以降6か月以上の期間継続して、支給対象事業主に雇用されている有期雇用労働者等
② 賞与もしくは退職金制度またはその両方を新たに設け、初回の賞与支給または退職金の積立てをした日以降の6か月間、当該対象適用事業所において、雇用保険被保険者であること
③ 賞与もしくは退職金制度またはその両方を新たに設け適用した事業所の事業主または取締役の3親等以内の親族以外の者
④ 支給申請日において離職していない者
③ 支給額
<1事業所当たり1回のみ>
1事業所当たり38万円<48万円>(28万5,000円<36万円>)
加算措置
同時に導入した場合に加算 1事業所当たり16万円<19万2,000円>(12万円<14万4,000円>)
※< >は生産性の向上が認められる場合の額、( )内は大企業の額
④ 申請のながれ
(1)支給申請期間について
本助成金の申請期間は、対象労働者に初回の賞与支給または退職金の積立後、6か月分の賃金を支給した日の翌日から起算して2か月以内となっています。初回の賞与支給または退職金の積立開始から6か月後ではありませんので注意しましょう。
(2)対象労働者の範囲について
本助成金の対象となる労働者の範囲は、原則すべての労働者である必要があります。合理的な理由があれば対象者を限定することも可能ですが、その場合は就業規則でその範囲を記載しておく必要があります。
⑤ 助成金申請の代行について
当社では、高いスキルを持つ社会保険労務士のご紹介などサポートします。また会社の事情に合わせた、さまざまな助成金の提案なども行うことができますので、助成金の申請に悩まれているご担当者様は申請のながれや申請料など、ぜひお問い合わせください。