今記事では2022年度のキャリアアップ助成金(障害者正社員化コース)の変更点と内容についてまとめました。
① キャリアアップ助成金とは?
キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップのため、 正社員化、処遇改善などの取り組みを実施した際に申請すると受給できる助成金です。
② 障害者正社員化コースとは?
概要 障害者の雇用促進と職場定着を図るために、次の①または②のいずれかの措置を講じた 場合に助成します。
①有期雇用労働者を正規雇用労働者または無期雇用労働者に転換すること
②無期雇用労働者を正規雇用労働者に転換すること
対象者について
転換を行った日の時点で、次のいずれかに該当する労働者であること。
(1)身体障害者
(2)知的障害者
(3)精神障害者
(4)発達障害者
(5)難病患者
(6)脳の機能的損傷に基づく精神障害である高次脳機能障害であると診断された者
※就労継続支援A型事業における利用者は対象になりません。
③ 令和4年10月1日以降に転換する場合
1.正社員定義の変更
「賞与または退職金の制度」かつ「昇給」のある正社員への転換が必要となります。
令和4年10月1日以降は、同一の事業所内の正社員に適用される就業規則が適用されている労働者 ただし、「賞与または退職金の制度」かつ「昇給」が適用されている者となります。
※ 正規雇用労働者としての試用期間中の者は、正規雇用労働者から除きます。
2.対象となる労働者要件の変更
「正社員と異なる雇用区分の就業規則等」が適用されている非正規雇用労働者の正社員転換 が必要となります。
令和4年10月1日以降は、賃金の額または計算方法が「正社員と異なる雇用区分の就業規則等」の適用を6か月以上受けて雇用している有期または無期雇用労働者になります。
例)契約社員と正社員とで異なる賃金規定(基本給の多寡や昇給幅の違い)などが適用されるケース
※適用される雇用区分の就業規則等において契約期間に係る規定がない場合は、転換前の雇用形態を無期雇用労働者としての取り扱いになります。
④ 支給額について
支給対象者 | 措置内容 | 支給総額 | 支給対象期間 | 各支給対象期 における支給額 |
重度身体障害者、 重度知的障害者 および精神障害者 |
有期雇用から 正規雇用への転換 |
120万円 (90万円) |
1年 (1年) |
60万円×2期 (45万円×2期) |
有期雇用から 無期雇用への転換 |
60万円 (45万円) |
30万円×2期 (22.5万円×2期) |
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無期雇用から 正規雇用への転換 |
60万円 (45万円) |
30万円×2期 (22.5万円×2期) |
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重度以外の身体障害者、 重度以外の知的障害者、 発達障害者、 難病患者、 高次脳機能障害 と診断された者 |
有期雇用から 正規雇用への転換 |
90万円 (67.5万円) |
45万円×2期 (33.5万円※×2期) ※第2期の支給額は34万円 |
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有期雇用から 無期雇用への転換 |
45万円 (33万円) |
22.5万円×2期 (16.5万円×2期) |
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無期雇用から 正規雇用への転換 |
45万円 (33万円) |
22.5万円×2期 (16.5万円×2期) |
⑤ 申請のながれ
⑥ 助成金申請の代行について
当社では、高いスキルを持つ社会保険労務士のご紹介などサポートします。また会社の事情に合わせた、さまざまな助成金の提案なども行うことができますので、助成金の申請に悩まれているご担当者様は申請のながれや申請料など、ぜひお問い合わせください。